■ 都響 第1022回 定期演奏会Bシリーズ
    2025-6-5 サントリー・ホール


コンサートの冒頭は、モーツァルトの交響曲 《パリ》
   モーツァルトは、1777/9〜1779にかけて、マンハイム・パリへと長期旅行した。
息苦しいウィーンを離れて、新しい音楽ポストを得るのが目的だった。
母親の死などあったが、音楽的にはパリで様々な音楽にふれるなどの成果があったようだ。

プログラム解説(寺西基之)によれば、
この交響曲は1778年にパリで、演奏会の音楽監督による依頼で作曲されたとのこと。
当時のパリのオーケストラに合わせてクラリネットを含む完全な2管編成をとった。
パリの聴衆の好みを意識したと、モーツァルトの言が残っている。初演は大喝采を博したとのこと。
  ……フランス革命(1789年)は、まだまだ遠い足音だったのだろうか

交響曲《パリ》だけでなく、この時期には注目曲が作曲されていますね
    ・ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310
    ・ヴァイオリン・ソナタ第28番 ホ短調 K.304

小泉和裕さんの演奏は、なかなか魅力的な演奏
特に第2楽章なんか もう一度聞きたいと思わせるほど!
指揮ぶりは いかにもプロらしい 職人的な雰囲気をかもす。

第2曲は、芥川也寸志がサントリー・ホールの落成記念に作曲したもの(1986年)。
オルガンとオーケストラのための《響》)
R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》
冒頭の鈴(?)のような細やかな響きに引き込まれる。
オルガンが荘厳に鳴り響く。オーケストラとの競演が華麗な様式。
後半部には、オルガンにも優雅な響きが続きました。
P席の真後では、 オルガン奏者が 頑張ってました

本日のメインは《ツァラトゥストラはかく語りき》
おなじみの冒頭から、オルガンの超低音が重なってホールを揺り動かすような迫力。
Rシュトラウスの華々しくも精密なオーケストレーションを満喫しました。
オルガンは、舞台のリモート・コンソールからも 演奏できるんですね


<プログラム>
モーツァルト:交響曲第31番 ニ長調 K.297 《パリ》
芥川也寸志:オルガンとオーケストラのための《響》(1986)
R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》

<出演>
指揮:小泉和裕
管弦楽:東京都交響楽団 コンサート・マスター:水谷晃
オルガン:大木麻理





◆オルガンの演奏台と 舞台上のリモート演奏台




◆終演後の拍手に応える 小泉和裕さん



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