■ シンメトリカルな風景 (2026-1-14)
■ 吉田秀和の言葉。『セザンヌ物語』(吉田秀和著、ちくま文庫、2009/6。 1986年6月、中央公論社から全2冊として刊行された)から
『調和の幻想』は北京の紫禁城に立って、私が受けた大きな衝撃を基本とする。
宏大な空間の建築的造型が左右均整を軸としているものだという事実は、どんな人の目にも明らかだけれど、
それが与える圧倒的な印象は,単に大きい四角形を目の当たりにしていることではなくて、そこから放射されてくる驚くべき「壮麗さ」ということである。
この巨大なシンメトリーは、大きいというだけでなくて、壮麗さという精神的美的感銘を生み出すのか。
私は、それがヨーロッパにもあったことを思い出し、
日本にはなかった――少なくとも,中国から輸入した建築物のほかには、私に思い当たるものがないのを考えた。
なぜ、シンメトリーの感覚とそれを支える精神的態度は,中国とヨーロッパに内在的自発的であって、日本ではそうでないのか。
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